その一三一

 

 




 








 
















 

手をつなぐ あたたかすぎて あかるくぜつぼう

人と生き物。
生き物と生き物。
人と人。
人とロボット。

テレビの画面を見ててなんだか
きゅんとしてしまって好きになった。

アシモ君。

彼がいつだったかコマーシャルで
外国の路地あたりで踊ったり
いそいで電車に乗ろうとして
乗り遅れたりしてたときから、
好きかも知れないと
あやしかったのだけど、やっぱり
好きでした。

彼ひとりのときはただのロボットなのだけれど
生身の人と手をつないでいるシーンをみたときに
かんぜんにやられてしまいました。

たとえば生身の親と子が手をつないでいるよりも
生身の人とアシモ君のペアはとりわけ
せつない。

近くに居た知人にそのことを告げたけれど
あんまり賛同してもらえなくて
でも気を遣ってくれたのか、なんとなく
わかるような気がすると返事をしてくれた。

彼が人と手をつなぐとがぜんこころのかたちが
くっきりと人格までみえてくるようで、
いきいきして見える。

むしょうに愛しくなるのだ。
ひとりじゃめだたないけどふたりでいると
その人のよさがあざやかに発揮されてる
人と人のように。

アシモ君と手をつないだことはないから
わからないからあれだけど
それにしてもきっとふいをつかれる
冷たさなんだろうな、冬の真夜中あたりなんか。

       
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