その六六七 |
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そ |
みつからず 風のまにまに 吹かれてゆくよ 朝の新聞を、周回遅れで読んでいたら 少し忘れたいのになっていう時もあって。 わたしはずっとなにかに迷い込むのがすきだった。 人の中に街のなかに時間のなかに。そして言葉の 本棚のガラス戸のなかに言葉が待っていて。 本を読むという能動的なはたらきが起きてはじめて、 震えながら迷い込んだそれのなかに。過去の痛みを そんな言葉に出会った時、わたしのいまの読みほどく力で そして、やがてそれはじぶんのなかに馴染んでゆく。 嫌いはきらいなりに。 ありがとうも、さよならもいずれに きっとSNSのあちらこちらでそんな 曲解されたり、誤解されたり、そうじゃないん 人間じゃなくて、ことばじしんがそう叫んでる 狂おしくもなく、誰の胸にも響かない言葉をまの 言葉は言葉の役目を終える。 死んだまま終わる言葉。 ことばの日がおわっても、またあしたの おつかれさま、今日のことばたち。 |
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