--- 令和一年 ---

その五四八 てのひらと てのひらふたつ 引き寄せられて 一月十日

その五四九 冬の庭 きいろいつぼみ 透き通らせて 一月二十二日

その五五〇 でたらめに あるいてきたと うそぶくだれか 一月三十日

その五五一 ひとしきり ボールをぬって あおい抱擁 二月十六日

その五五二 からっぽって 海底みたいに みたされている 二月二十三日

その五五三 おそい午後 アンディにきく 雨のことなど 二月二十八日

その五五四 ふぇいくと ふぁくとのはざま 泳がされてる三月九日

その五五五 ほらねって 指を差す空 月満ちている 三月二十日

その五五六 どこからが? って問いかけないで もや菫色 三月二十八日

その五五七 あこがれを フィルター越しに 覗く春の日 四月十日

その五五八 かなしみに 番号つけて ひきだしの中 四月二十日

その五五九 地平線 おいかけてゆく だれかの背中 四月三十日

その五六〇 ノンレムと レムのはざまを 信じてみたい 五月十日

その五六一 手のひらに こぼれおちてる だれかのじかん 五月二十日

その五六二 ゆきずりの かごのなかから はみだしている 五月三十日

その五六三 しんぞうの ありかをゆびで なぞってみても 六月十日

その五六四 マシンから とりのこされた ねじいっぽん 六月十八日

その五六五 荒ぶった 獣の尾っぽ なだめるように 六月二十七日

その五六六 傘の上 滴る音が ちんもくやぶる 七月十二日

その五六七 この世から 時計の針が なくなったあさ 七月十九日

その五六八 名も知れぬ 遠き町より 種がこぼれて 七月二十三日

その五六九 遠花火 なくしたものの 輪郭なぞる 八月十日

その五七〇 ふりかえる 首の角度を 憶えてるから 八月十九

その五七一 ゆだねたり あずけてみたり モビールゆれる 八月三十日

その五七二 憂鬱を 耳いっぱいに とじこめていた 九月六日

その五七三 はじまりと おわりのボーダー にじませながら 九月十二日

その五七四 ひもといた 羽ばたくページ さえずりの詩を 九月三十日

その五七五 きまぐれな 問いかけの渦 らせんえがいて 十月十日

その五七六 ヨコかける タテのせかいは はてしない闇 十月二十日

その五七七 よのなかと 血のつながりと 名残りの秋と 十月三十日

その五七八 矢のような 星の流れが 視線をよぎる 十一月十日

その五七九 夕暮れと 名付けたひとは 彼岸のひとで 十一月二十日

その五八〇 にぎってる こぶしのなかに 数字いくつか 十一月三十日

その五八一 点と点 みっつならんだ 予感のように 十二月十日

その五八二 トリプルの 雨粒の色 街路樹染めて 十二月二十日


 

 

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