その六七〇 |
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世 |
倒れても たおれても たんぽぽ開く 余白がこわいなんて今思えばどうかしてる。 自分の気持ちをどうのこうのと書くことにも そんなある日。 わたしはじぶんじゃないだれかの言葉で そしてわたしの日記の白いページは誰かの 時々わたしはことばのことどれだけ信じて 小さい頃に、花がきれいだとなかなか きれいだね。 どれもなかなか言えなくて。 でもそれを言うと、先生もおともだちも どれもその頃わたしがしっくりと 実感が伴っていなかったのだ。 なかなか実感できないことは 学校の帰り道前を歩く同じ小学生が 踏まれて痛かっただろうなって。 でも。 あ、すごいって思った。 踏まれても立ち上がれるんだとランドセルの そして踏まれても立ち上がりたいと ほんとうは強くなりたかったのだ。 いつか詩が書けるようになりたいなって それはきっといつもあたらしい世界が |
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