その六七五

 

 




 







 






 

まっしろい ページに生まれた ことばの種子が

9月は横浜で絵本のグループ展に関わっていたので
いつもと違う夏の終わりを過ごしていた。

友人と共著で絵本をつくったので、その原画展も
あわせた展覧会にいそしんでいた。

絵本を作るのはわたしの最大の夢だったので、
そのことが叶うということに信じられなかった。

色々な方のご協力とご縁でを頂いて一冊の本の
かたちにすることができたことをうれしく思って
います。

絵本を作る時に最初にイラストレーターの方の
絵のキャラクターが先に決まっていたので。

お話しを先に考えて後からイラストを動かして
もらう形になった。

言葉と関わりながら生きているけれど。

絵本の言葉はとてもむずかしかった。
ふだん書いている時は、なるべくわかりやすく伝える
ことを意識しているので。

それを絵本でやると、説明だらけになってしまう。

あと、情報は絵の中にあることと被らないなど
いろいろな壁にぶつかりながら、最初の文字数よりも
半分にしてつくることになった。

気が付くと半分削っていたことになる。

読む人はそんなにたくさんの言葉を求めていない
のだと思う。

福岡の会場でこどもが、じゅうたんにぺたりと
座って一生懸命にページをめくっていたと
スタッフの方から報告を聞いて、こどもが読んで
くれている。

ページをめくってくれていることに感激していた。

こどもはからだぜんぶでほんをよむ。

そんなことを聞いたことがある。
大人になると忘れてしまっていることだけれど。

彼らがページをめくりたくなるような絵本を
つくりたい。

来年はもう一冊、すてきな画家さんと絵本を作る予定
なので、またどんな化学反応がみえるのか楽しみに
なっている。

 

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