その六九七

 

 





 






 







 

言の葉の 葉の舞い方が らせん描いて

ことばにできない夜があります。
ほとんど言えない日ばかりのほうが
多いので、今日も言えなかったねの
お墓ががたちそうなぐらいです。

でも言えた、今日も言い切ったみたいな
ひとはちょっと信用できないところも
あるので。

わたしは今日も言えなかったね、でも
言わなくてもよかったこともあるから
それでいいよって。

ぬいぐるみに語りかけるように
じぶんの内側に話しかけて夜眠ります。

そうやって何十年も子供の頃から
やってきたのだと思います。

だれかと話すのももちろん楽しいけれど。
まず、じぶんの声を聴いてあげる。

そこからかなって思うので。
今感じる違和感とか好きになれない感
みたいなものは大切にしてゆきたい。

じぶんへの忘備録として「書く」ことを
続けていたので、それはまだ続いているん
だなぁと感じることがあります。

だから言い訳のように「書く」ことがすごく
好きじゃないとか言ってみたい日もあります。

でも書けない日でも、なにかは胸のうちに
生まれていたのかもしれないと、思いながら。

また朝を待っているかもしれないです。

時々だれかも同じような心のうちにいるの
かもしれないと想像しながら。

TOP