--- 令和三年 ---

その六一八 魂と にじんだ文字で 書いてある襷 一月八日

その六一九 君がそっと 君が動けば 君の風が吹く 一月十九日

その六二〇  ためらいも はじらいもなく 太陽が照る 一月三十日

その六二一  つながって つながりそこねて ふわふわの種 二月五日

その六二二  わかること 置き去りにして 忘れてしまえ 二月十六日

その六二三  いたむのは 身体じゃなくて 触れられない場所 二月二十七日

その六二四 昔の日記 ページに住んでる ことばと言葉 三月九日

その六二五 散歩する 一人歩けば 木洩れ陽差して 三月二十日

その六二六 しっぽって 言葉なんだよと 教えてくれた 三月二十九日

その六二七 あれをみて ともに見上げる あのひとつ星 四月六日

その六二八 信じるって ふたしかですが おぼろげですが 四月十五日

その六二九 時と言う 名前の列車 走り去っても 四月二十四日

その六三〇 ゆるされる ゆるされないと 花びらをはずす 五月五日

その六三一 ふりかえる ふりかえってみる 確かめたくて 五月十六日

その六三二 世の中を 渡るまえは ひとりだけれど 五月二十七日

その六三三 31文字 言の葉という 木の葉になって 六月二日

その六三四 傷口に さわらないでね 子供が言った 六月十一日

その六三五 伝えたい 輪郭さえも 声にならない 六月二十三日

その六三六 あの木陰 見つめている眼 放たれてゆく 七月五日

その六三七 眠ってる 記憶のなかの 引き出しを引く 七月十五日

その六三八 ゆびさきが 紙をさわって なつかしい音 七月二十七日

その六三九 じんせいの おしまいあたり 1ページだけ 八月八日

その六四〇 火曜日が とくべつだった 春のまんなか 八月十九日

その六四一 ログインじゃ ふれられないから ログアウトする 八月三〇日

その六四二 金木犀 風にまぎれて ものたりない午後 九月六日

その六四三 あのキャンディ 溶けてしまった キャンディを 九月十四

その六四四 雨の窓 愛しさだけが もう足りなくて 九月二十七日

その六四五 あの街に ひとりでいる ひとりのひとと 十月四日

その六四六 あのひとの くちびるから こぼれる言葉 十月十八日

その六四七 手探りで ふれたとき そのまなざしは 十月二十九日

その六四八 どこかしら どこかの街が あこがれになって 十一月五日

その六四九 熱測る おでこくっつけて 君がいってる 十一月十六日

その六五〇 どうしても 書くのかって 問いかける日々 十一月二十六日

その六五一 わからない だからいいと 君が言いったね 十二月十日

その六五二 流星が ゆめのあわいを 駆け抜けてゆく 十二月二十日

 

 

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